〒471-0025 豊田市西町6丁目2−8 医療法人双樹会ビル 1F
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今回のドクターズコラムは、豊田市西町にある医療法人双樹会 河合眼科の川上美歌院長にインタビューいたしました。 昭和40年に名鉄豊田市駅前に河合眼科を開設し、2020年に創業55年を迎えました。愛知県内に9つのクリニック、介護老人保健施設や有料老人ホームなどの老人介護施設・高齢者複合施設をはじめとしたサービスを展開しています。
ドクターを目指したきっかけを教えてください。
私は幼少期から読書をするのが趣味で、中でも生き物系や医療系の本を好んで読んでおり、その頃から将来は医師か獣医になりたいという気持ちがありました。私自身が幼い頃から病院に定期的に受診をしていた経験や、祖母を亡くした経験から医師になりたい気持ちが強くなり、医学部の道へ進むことを決めました。
眼科を選択したきっかけを教えてください。
医学部の6年生の時に臨床実習で様々な診療科を経験しました。その中でも眼科の白内障手術の洗練された技術と、術後に患者さんが「はっきりと見えるようになりました」と喜ばれ感謝してくださっている姿を見て、眼科はやりがいのある素敵な科であると思ったことがきっかけです。
河合眼科で働くことを決めた理由を教えてください。
河合眼科で勤務する前は約6年間トヨタ記念病院で勤務していました。7年目のタイミングで異動の話がきたのですが、私は長い間診てきた豊田市の患者さんをこれからも続けて診ていきたい気持ちが強く持っていました。異動するかしないかで悩んでいた頃に、河合眼科の前任の院長先生から「ここで働きませんか?」と声をかけていただいたのが理由です。
高齢者の患者さんで一番多い病気は「白内障」です。白内障は50代くらいから発症する人が多く、目の霞みや今まで以上にまぶしさを感じる症状が出現します。ほとんどの方は70代で白内障の手術を行います。白内障は症状が徐々に進行し緊急を要する病気ではないため、患者さんもどのタイミングで受診するのが良いのかわからないと言われます。
しかし白内障を放置してしまうと失明する恐れがあるため、少しでも目の霞みや物が見えづらいと感じた際は早めの受診をお願いしています。二番目に多い病気は「緑内障」です。緑内障は視野がだんだん狭くなっていく病気で、症状の進行が緩やかなため症状に気付くのが遅くなりやすいです。緑内障で一度狭くなってしまった視野は元に戻せないため、症状の進行を遅らせることが治療の方針です。
視野の狭窄に気付いて病院に受診した時には病状がかなり進行している患者さんが多く、緑内障の早期発見・進行予防のためにも定期的な眼科の受診を勧めています。
患者さんと接する際に意識していることを教えてください。
病院を受診する患者さんは少なからず不安を抱えた状態でご来院されます。患者さんが抱えていた不安を、診察後帰られる際には安心に変えられるように、落ち着いた話し方や雰囲気作りを心掛けています。患者さんと話をする際は治療に対して後ろ向きな話をすることは避け、前向きな話をすることで少しでも治療に対する不安を軽減できるように努めています。
私自身の考えですが病院勤務の時とは違い患者さんとの距離は近くなったと感じています。近くなったことによりご自宅での話やご家族さんからは介護の大変さの話をお聞きします。その中で点眼薬が色々な事情でさせないことがわかれば処方薬の回数調整、診察の間隔など当院で調整できることは行うようにしています。
今は受診した患者さんの治療をメインで行っていますが、今後は治療や手術を行っても症状があまり改善しなかった患者さんに対するサポートをしていきたいと考えています。視覚を補助する補装具・白杖の紹介や、市内にある視覚障害の方をサポートする法人の案内等を少しずつ行っています。
今後取り組んでいきたいことは、残っている視力を上手に活用していくための訓練を検査技師や看護師と連携し、患者さんに伝えることをしていけたらと考えています。視力がなくなると、家にひきこもりになり何もできなくなってしまう方が多いです。当院では視覚障がい者をサポートする法人と連携して社会との繋がりが途絶えないようにお手伝いしていきたいと考えています。豊田市でこのような取り組みをしている眼科のクリニックはまだまだ少ないので、患者さんのためにも意欲的に行っていきたいです。
当院に通院中の患者さんのほとんどは点眼治療をされています。点眼に不慣れでご心配の強い方や、うまく点せないなどお困りの方がいらっしゃる時には、診察後、医師から看護師に点眼サポートをするよう指示が出ます。そこで普段の点眼の仕方を実際に見せていただき、問題点があれば解決できるようアドバイスさせていただいています。座って点眼する時は、お顔を上に向けて行いますが、ご高齢の方は首や腰が曲がっていると上を向くことが難しくなり、上手く入らないことがあります。そのような時には、姿勢を変え寝転がっていただくだけでご自身での点眼が可能になることがあります。また、手術後は感染予防のために清潔な操作で点眼していただく必要があります。その際には点眼補助器具をご使用いただくこともあります。
大切にしているのは個々の患者さんに合う方法を、ご本人さまご家族さまと一緒に相談しながら見つけて練習し、医師の指示通りの治療を継続していただくことです。
点眼する際に位置がずれて入らない方や、距離が近くなり点眼瓶の先端がまぶたや睫毛に触れてしまう方にお勧めしている補助器具があります。お顔をまっすぐ上に向けていただく方がうまく点眼できるので、これも寝た姿勢でお使いいただくことが多いです。
複数の点眼薬が処方される方は、効果が薄まらないよう5分以上の間隔をあけて点眼していただく必要があるのですが、何度も横になったり起き上がったりする動作が難しい方もいらっしゃるので、その患者さんの状態に加えてご家族さまの協力が得られるかなど総合的に判断してご使用いただくかを検討しています。
もしご自身や周りの方で視力の低下や眼に関して何らかの不安を抱えている人が居たら、すぐに眼科に受診をしてください。「こんな悩みで病院に行っても良いのかな」と悩んでいるのであれば、相談に来るだけでも大丈夫です。40歳を過ぎたら年に1回の頻度で定期的な眼の検査をしていただきたいです。当院を受診する患者さんは高齢の方も多いため、ケアマネージャーさんや介護士さんにはいつもお世話になっています。
これからも関わる機会が多いと思いますのでこれからもよろしくお願いします。