施設インタビュー

訪問看護ステーション ファースト

この街の介護を支えるひと。

今回は「訪問看護ステーション ファースト」の管理者 吉田 淳哉様へお話を伺いました。2024年4月に訪問看護ステーションを立ち上げ、救命の最前線で培った経験を武器に「一人でも多くの方に寄り添いたい」と語る吉田様。訪問看護にかける想いとサービスへのこだわりに迫ります。

Q1

訪問看護ステーションファーストの基本情報を教えてください

当ステーションは2024年4月に設立し現在3名のスタッフが在籍しています。私は病院のICU(集中治療室)と救命救急センターで勤務し、その後に精神科の訪問看護ステーションで働いていました。ICUで勤務している際に高齢の患者さんが集中治療室に運ばれ、一命をとりとめた場合でもその後の生活で人工呼吸器の装着が必要になるケースや医療ケアを必要とする方が多くいました。

そのような高齢の患者さんが退院するためには在宅で医療ケアを受ける必要があります。しかし、今の日本でも問題視されている老々介護の状態で必要な医療ケアを十分に受ける事が難しく、本人が帰宅願望があっても自宅に戻れないことがありました。訪問看護はそのような患者さんが自宅でも十分な医療ケアを受ける事ができ、家で安心して過ごしたいという患者さんご本人の思いや、ご家族の「一緒に過ごしたい」という気持ちに寄り添いながら医療や精神的なケアを行うことが可能になると考えスタートしました。

「訪問看護ステーションファースト」の名前の由来は、利用者さんやご家族さんを一番(ファースト)に考え、迅速(ファスト)な対応をしたいという思いからつけました。

Q2

訪問看護ステーションファーストの特徴を教えてください

先ほども申し上げた通り、私はICUや救命救急センターで勤務してきました。本来病院は診療科目ごとに分かれ各専門医による治療が行われます。しかしICUや救急は様々な疾患や症状を抱えた患者さんが一箇所に集まります。現場では緊急時の危機管理やアセスメント、観察力を活かした幅広い対応が必要となってきますが、これは訪問看護にも通ずるところがあると思っています。

医療の現場で培った経験を訪問看護という場所でサービスとして提供ができることは私たちの強みだと考えています。

また看護師という職業は女性スタッフが多く私のような男性スタッフは珍しいと感じています。子供に強い看護師、精神科に強い看護師、といった強みがあるように男性看護師も一つの強みであると考えています。様々な意見があるとは思いますが、実際に年齢が若い男性だけでなく高齢の男性にも「男性看護師だと恥ずかしくない」といった声もいただくためそういった方々に対しても安心してもらえるように対応していきたいと思っています。

Q3

サービスを利用する利用者さんについて教えてください

当ステーションは24時間対応しており豊田市・みよし市を中心に訪問しております。現在は約28名の方を担当し、医療依存度の高い方や比較的健康な方、精神疾患を抱えている方といった様々なケースに対応しています。年齢層も幅広く生後4ヶ月から100歳近くの方までいらっしゃいます。利用者さんによっては月に一度の方もいらっしゃいますし、週に5回利用される方もいます。

Q4

利用者さんと接する際に意識していることを教えてください

利用者さんのニーズやベクトルをしっかりヒアリングすることや利用者さん本人やご家族の意向に寄り添った看護の介入を行うように意識しています。利用者さんの中には本音を話しづらい方もいると思います。その点も踏まえ、私はこれまでの経験や背景を自ら話し、私という人間を知ってもらうことが安心に繋がり、利用者さんから本音を話してもらえるようにしています。

また、利用者さんの小さな変化に気付くようにすることも信頼関係の構築をするにあたり必要だと思っているため、見逃さず受け止めるように努めています。

Q5

管理者として大切にしている事を教えてください

会社の理念の一つに看護師の働き方を良くしたいという想いがあります。常に働くスタッフがどうしたら働きやすくなるのかを第一に考え、仕事とプライベートのバランスがうまくとれるようにしています。看護師も十分な休息を取ることが利用者さんに最適なサービスを提供できると考えているからです。また大きい組織になると意見を反映するのに時間がかかってしまいがちですが当ステーションでは柔軟な運営体制を整え、すぐにスタッフの意見を取り入れるようにしています。

日々のサービスの中でスタッフ個人がイレギュラーな対応をした場合、誰のために行動したのか確認し利用者さんのためを思った行動であればその思いを尊重するようにしています。

Q6

訪問看護・管理者としてこれから取り組んでいきたいことを教えてください

私は家に帰って生活が出来ることはとても良いことだと考えています。そのため、その実現をサポートできる訪問看護を知ってもらい、健康寿命を長くするために訪問看護を取り入れてもらいたいと思っています。周知するための今後の取り組みとして地域のイベントでマーケットやブースを出店し地域の方々に来ていただける環境を作る予定です。

また豊田市の事業拡大を第一とし、他エリアへの進出も視野にいれているため地域への周知活動を行っていきたいと考えています。

Q7

新聞を読んでいる方へ向けてメッセージをお願いします

私の過去の体験ですが、訪問看護に入った時点で余命が残り2ヶ月程の方がいらっしゃいました。その方のお話を聞くと実は半年ほど前から調子が悪く気になる症状もあった、とお話しされており「もし調子が悪くなった時点で訪問看護として入れていたらまだ歩けていたり、旅行にいくことも出来ていたかもしれない」と思ったことがありました。

こういった経験から、訪問看護は調子が悪くなった時だけ頼るものではなく、健康寿命を長くするために予防的に使ってもらいたいと考えていますし、一緒にいるご家族の負担も減らすためにもぜひ利用いただきたいと思っています。また男性看護師がいるということを知ってもらい、うまく利用していただくことで男性利用者のニーズにも応えていきたいと思っています。

今後も訪問看護ステーションファーストをよろしくお願いいたします。

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